株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」1994

 

ザウルスのアシスト機能 操作説明 画面にすぐ表示

1994年(平成6年)2月9日 日経産業新聞掲載

 液晶ペンコム「ザウルス」はシャープが開発した、液晶表示装置にペン入力する携帯情報ツール。電子手帳のように小さなキーを使って入力しなくても、ペンを使って文字を入力できる。
この使い勝手の良さで、93年10月の発売以来、年内で10万台を出荷するヒット商品となっている。

 使いやすさは取り扱い説明の部分にも新しい工夫として入っている。入門編と機能編に分かれる冊子の取扱説明書に加え、本体に「アシスト機能」と呼ぶ操作説明が用意されている。画面の右側に並ぶメニューボタンから「アシスト」を選びペンで押すと、ザウルス・ハネダ博士が操作を教えてくれるようになっている。

 「この商品はビジネスマンを支援するもの。肌身離さず使ってもらうために、取扱説明書を持ち歩かなくても、すぐにわかるようにした」と開発に当たったパーソナル機器事業部商品企画部の万場清参事は語る。
アシストを押すと、現在の操作の場面で機能を説明するだけでなく、他の関連した機能の一覧を押して、調べたいことを検索することもできる。オンラインヘルプのきめ細かさはパソコンソフト並みだ。アシスト機能を押すと表示されるハネダ博士は、ソフト開発の中心となった担当課長の名前だという遊び心もある。

 「取扱説明書は、したいことがすぐに探せるように工夫しているが、その場で使い方がわかるアシスト機能はよりユーザーフレンドリーだと言えるだろう」と万場氏は説明する。このアシスト機能も含めたソフトが約250グラムの本体にチップ化されて入っている。

アンケートなどをみてもこうしたわかりやすさの工夫から、従来の電子手帳の新製品の投入時に比べて購入者の満足度が高くなっているという。また、購入者は電子手帳からの買い替えでなく、新規が半数を占めている。マニュアルを含めた使いやすさ、わかりやすさが購入の動機づけや差別化のポイントとなることを示していると言えるだろう。