CD-ROM使いパソコン操作案内 音声と映像でわかりやすく
1994年(平成6年)11月24日 日経産業新聞掲載
テレビも見られる、CD-ROM(コンパクトディスクを使った読み出し専用メモリー)内蔵——など、家庭で使うことを意識したパソコンが各メーカーから続々と発売されている。こうした製品は、初心者がターゲット。パソコンの設置からマウスやキーボードの操作までも初めて行うユーザーが多く、サポートへの問い合わせも多い。
富士通のTOWNS Freshでは、接続方法、電源の入れ方、基本操作を3つ折りの大判シートにまとめ、すぐにわかるようにし、その後の基本操作を1枚のCD−ROM「Welcome to FM TOWNS」=写真=で学習できるようにした。 このCD-ROMはセットして電源を入れるだけで起動し、パソコンの知識がない人でも画面の見方やマウスの使い方などを順に学べる。画面もロボットがキャラクターとなって導いていくようなストーリー仕立てにしてあり、飽きずに進められるよう工夫されている。 ユーザーターゲットとして「家庭でパソコンを使ってもらうための最初の敷居を低くすることが、このオンラインマニュアルの最大の目的。
小学校高学年くらいから使ってもらえるように考慮した」と同社ソフトウェア開発統括部マニュアル開発部の内田奈津枝氏は説明する。TOWNSの基本的な使い方のほか、キーボードの使い方やマルチメディアツールの入門やデモなどが入っている。画像も含めた大容量のオンラインマニュアルを一枚に収めることができるのはCD-ROMならではの利点だ。 音楽、ナレーションを入れたマルチメディア的な演出も取り入れられている。音楽はサルサバンドとして注目を集めているオルケスタ・デ・ラ・ルスの曲が入っており、質の高さと楽しさを強調している。
マルチメディアを使ったパソコンやソフトウェアの場合、従来のマニュアルでは画面の動きを説明しにくい。ユーザーもマニュアルを読むよりは、画面で学習したいと考えている。また、提供側でも紙マニュアル製作のコストが削減できる利点がある。 しかし、映像と音でわかりやすい情報を伝える手法は、各社とも模索中だ。紙マニュアルとは違った演出が必要とされる上に、新しい技術の理解も欠かせない。
需要の多い家庭向けパソコンから、オンラインマニュアルの新しいスタイルが出始めてきた。
