株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」1995

 

PL法施行に向け取説ガイドライン シンボルマーク活用

1995年(平成7年)2月16日 日経産業新聞掲載

 7月1日の製造物責任(PL)法施行に向け、各業界で説明書ガイドライン作りが活発化している。計測機器のメーカー横河電機は、日本電気計測器工業会のPL分科会で、PLに関する報告書作りに参加している。この一方、社内では九四年九月に法務室、技術管理部、品質保証部、事業部が参加するPL準備委員会を発足させ、PL法を考慮した警告ラベルや取扱説明書のガイドライン作りを進めている。

 90年に品質保証部がまとめた「PLを考慮した取扱説明書の作成」をもとに見直しを行い、今年度中に改訂版をまとめる予定だ。 計測器では「専門知識を持った人や訓練を受けた人が扱うことが前提になるため、消費財のメーカーよりもPLの意識が希薄だった」とガイドラインの取りまとめを行っている品質保証部ドキュメントグループの永山嘉昭氏は語る。

 製品の安全設計については、以前から取り組んでおり、設計の各フェーズごとにレビューする仕組みができ上がっていた。しかし、取扱説明書も含めた製造物責任対策については、PL法施行に向けて統一した基準と仕組みを作っている段階だと説明する。 PL対応で一般消費財と異なっているのは、製品が国際規格や海外の規格に準拠している点だ。警告ラベル、取扱説明書もその規格に準拠して作られる。規格には数種類あり、警告シンボルマークの使い方一つをとっても、微妙に異なっていることが、運用の際の注意点だと永山氏は言う。

 たとえばビックリマークが三角形の中に表記されている"取り扱い注意"のマークは、米規格協会(ANSI)ではシンボルマークに加えて、「危険」「注意」などの警告サインと一体化して表記するよう規定している。しかし、同社が認定を受けているカナダの規格CSAでは、シンボルマークだけを製品につけ、取扱説明書を参照するといった意味で使われる。 こうした点を考慮し、ガイドラインでは警告サインの位置関係に制約を付けず、ラベル表示に十分なスペースがない場合は、シンボルマークのみを表示し、取扱説明書に詳細を記載するといった運用上の基準を作成している。 国際的な市場を持つ製品においては、このような海外規格を考慮した社内のガイドライン作りが求められている。