株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」1996

 

マニュアルコンテスト

1996年(平成8年)11月28日 日経産業新聞掲載

 実務者のコンテスト 「日本マニュアルコンテスト96」は一般ユーザーが利用する機器のマニュアルを対象とし、応募点数46点の中から最優秀賞一点のほか15点が入賞した。 最優秀賞はキャノンのスキャナーの「CanoScan300/600スキャニング・ガイド」が受賞した。

 コンテスト実行委員長の小林憲夫氏(青松社)は「初心者に基礎知識を解説し、活用事例を紹介するという意図を反映した魅力的なマニュアルだ。企画が充実しており、またそれを実現する製作技術の全体的なバランスの良さが評価された」と語る。

 優秀賞はモデムやスキャナーなどの機能を備えたレーザープリンター複合機、パーソナルファクシミリ、8ミリビデオカメラの各取扱説明書が選ばれた。いずれも情報が見やすく整理され、対象ユーザーへの配慮が感じられる点などが評価された。小林氏は「全体的にマニュアルの質が上がってきたことを実感している」という。 コンテストの特徴は参加者がマニュアル制作の実務に携わる実務担当者であることだ。

 応募の条件として一次審査への参加を挙げており、他社のマニュアルを評価することでスキルアップにもつながる。結果はコメントとともに返却され、「今後の参考になる」「励みになった」などの声が寄せられている。

 さまざまな観点から評価するため独自のシートを作っており「できるだけ客観性、公平性を持たせることを意図してきた」という。評価シートや評価方法も公表、これを参考に社内でマニュアルコンテストを開催するメーカーも出てきた。

 コンテストは今年で6回目。米国のマニュアル制作者の集まりであるSTC(ソサエティ・フォア・テクニカルコミュニケーション)のコンテストを参考にスタートした。 来年からメーカーのマニュアル制作部門や製作会社、フリーのライターやイラストレーター、翻訳者らで構成するテクニカルコミュニケーター協会との共同開催にしてさらに発展させていく計画だ。