画面でコマンド解説
1997年(平成9年)3月6日 日経産業新聞掲載
2月28日にジャストシステムの日本語ワープロ「一太郎8」が発売された。バージョンアップのたびに機能は増えるが、マニュアルの数を絞って画面で調べるオンラインヘルプを充実させるのが最近の傾向。一太郎もバージョン7から、各機能の操作方法を説明する「コマンド解説」がなくなり、現在はセットアップ&オーバービュー、ファーストステップ、一太郎ダイジェストの三冊にまとまっている。
セットアップ&オーバービューでは、使い始める前の準備と、機能を紹介するカラーページで全体像が把握できる。さまざまな機能がカラーを使った画面の図とともに説明されているので、どのようなことができるのか理解しやすい。しかし実際に作例のような作業をしたいときの情報検索先が、一太郎ダイジェスト以外は記載されていないのが残念。ヘルプとの連動があっても良いだろう。
ファーストステップは初心者のための手順を追った学習書。手順通りに進めていくと、簡単な文書が作成できる。一太郎ダイジェストは「簡単に表を作るには」といった目的別の機能説明が中心。個々のコマンド解説では説明しにくい、機能を組み合わせた使い方や操作の流れが把握しやすくなっている。
コマンド解説は、画面のヘルプに代わった。一太郎8ではヘルプの機能が強化され、ヘルプメニューの中に「自然言語ヘルプ」が加わっている。これは質問文を入力すると、内容を解析して該当するヘルプの一覧を表示するもの。一覧から知りたいものを選んで、画面で説明を読む。
例えば「文字を線で囲みたい」と入力すると、「文字囲を設定する」「文字に飾りを付ける」など二十件が表示される。質問が思いつかない場合は、「質問文例」ボタンをクリックして、目的別の質問の一覧から選択してもいい。 同社では出版部からコマンド解説書や文例作成のための学習書なども出版している。用途やレベル別の紙のマニュアルは必要なユーザーが購入する。ユーザーが多いソフトのマニュアル形態としては有効な方法だと言えるだろう。
