株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」1997

 

パソコン画面での説明充実

1997年(平成9年)6月12日 日経産業新聞掲載

 パソコンのソフトウエアが高機能、多機能化するにつれ、操作を調べるマニュアルの必要性はますます高くなる。しかしユーザーは分厚いマニュアルは読みこなせないし、メーカーにとっては制作、印刷するコストがかさむ。こうした課題を解決する方法として、添付のマニュアルを最小限にして、オンラインヘルプと呼ばれる画面で機能や操作方法を説明するマニュアルを充実させた製品が増えている。

 3月に発売されたビジネス統合ソフト「マイクロソフトオフィス97」でも、画面で見るオンラインヘルプの充実を図っている。今回からは、オフィスアシスタントと呼ばれるアニメーションを使ったヘルプが加わった。質問を入力すると、関連する項目の一覧を表示して、自分の知りたいことを調べることができる。さらに特定の操作に関しては質問する前にヘルプが表示されるように設定できる提案型となっている。

 ジャストシステムのワープロソフト「一太郎8」の新しいヘルプである「自然言語ヘルプ」も同様だが、質問に対して柔軟性をもった解答が表示されるようになっているのが特徴で、機能名がわからなくても目的から探せるなど実用性が高くなっている。

 また、ネットワーク環境の普及にあわせて、インターネットやイントラネットでマニュアルを配布する例も出始めてきた。マイクロソフトオフィス97のヘルプメニューには「Microsoft Webページ」のサブメニューがあり、マイクロソフトのWebページから製品に関連した情報を引き出せるようになっている。インターネットに接続していれば、「FAQ集」(よくある質問の回答という意味)やオンラインサポートなどの情報を画面に表示して確認することができる。

 インターネット上でのマニュアルを配信は、常に最新の情報に更新できることと、質問の多い内容に対して重点的に情報を提供するなど顧客ニーズに対応した内容にできることが利点と言えるだろう。 ネットワーク普及に合わせて情報の引き出し方、利用の方法が大きく変化しているように、マニュアルの配布や流通方法も変わろうとしているのである。