株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」1997

 

TCシンポジウム開催される

1997年(平成9年)9月25日 日経産業新聞掲載

 「テクニカルコミュニケーションシンポジウム'97」(TCシンポジウム)が、新宿の工学院大学において、9月4,5日に開催された。年1回の開催で9回目を迎える同シンポジウムには、マニュアル制作に関わるメーカーの担当者、制作会社、フリーランス、研究者、学生などが参加し、2日間で1000人を超えた。

 情報機器の市場の広がり、顧客満足度を向上するためのマニュアルへの関心の高まりを反映し、昨年参加者を200人以上を上回る盛況となった。 「かたち、色、音、動き…電子空間でのTC」を全体のテーマとして、紙のマニュアルだけにとどまらず、電子マニュアル、インターネット利用を見据えた新たな制作技術を模索する研究発表、パネルディスカッション、セミナーが開かれた。

 特に関心を集めたのが、、アクロバットなど最新の技術を利用した電子マニュアルに関する分科会で、参加者は最新動向の報告に熱心に耳を傾け、多くの質問が飛び出した。わかりやすいマニュアルを執筆するためのライティング講座などセミナーの人気が高いのも、実務者が多く参加するシンポジウムらしさだろう。

 シンポジウムの中でも、マニュアル制作技術を向上するイベントとして注目度が高かったのが、開会に続いて行われた「日本マニュアルコンテスト'97」の表彰式である。

 応募点数は67点の中から優秀賞2点、優良賞15点が入賞した。受賞作品が展示されたコーナーには人が絶えず、わかりやすいマニュアルの制作技術を参考にしようと、熱心に見入る人が多く見られた。 優秀賞は日立製作所のMPEGカメラの「MP-EG1取扱説明書」と、日立映像通信ターミナルの「VG-A1取扱説明書」。

 「優良賞以上は、どれも制作技術が高く、バランスがとれて洗練されていた。今後は、きらりと光るような魅力的な内容で最優秀をとなるようなマニュアルが出てくることを期待したい」とコンテスト実行委員長の小林憲夫氏(青松社)。「今後はより一層、審査の質を高め、フィードバックした内容がマニュアルの品質向上に役立つよう努力していきたい」と豊富を語る。