子供の情報機器活用を支援
1998年(平成10年)1月8日 日経産業新聞掲載
米国に比べ遅れていると指摘されるわが国のコンピューター教育だが、学校でのパソコン設置台数やソフト保有率は確実に増加している。高校ではすでにほぼ100%、小学校でも95年度では85%との調査結果も出ている。文部省が97年11月に公表した「教育課程審議会中間まとめ」では、情報化への対応が項目として設けられ、小学校からコンピューターを学習に利用していくことが要項に入っている。
こうした流れから、学校や家庭で子供たちがコンピューターを利用する機会は、今後確実に増えていくだろう。その際、子供たちにどのようにコンピューター利用法を教え、情報を活用するための技術を身につけさせるかが課題となる。 最近の子供と大人では、コンピューターに対する時勢が異なっている。コンピューターゲーム機に親しみ、パソコンに触れる機会の多い子供たちは、抵抗感なくこうした機器を利用することができる。一方、教える立場の教師や両親の世代では、コンピューターはもとより、ビデオなど多機能化する家電製品も使いこなせない人も少なくない。
こうしたギャップの存在を認識し、それぞれのユーザーに必要な情報を正しく伝えるための取扱説明書や、消費者教育がますます重要になる。わかりやすく、役立つ取扱説明書、マニュアルは、操作方法を知るだけでなく、活用するための知識や知恵を伝える役割を担うことができるからだ。
また、製品を正しく理解し、安全に利用するための情報源としての取扱説明書の使い方を子供たちに学ばせる必要もあるだろう。97年3月に経済企画庁から発行された「学校における製品安全教育のすすめ方(家電製品・スポーツ用具編)」でも、事例とともにより進んだ指導の必要性が指摘されている。 新しい学習や生活の道具として、コンピューターや情報機器、家電製品があふれる世代の子供たちに最適な取扱説明書とはどのようなものか。実践と研究が求められている。
