株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」2000

 

大学でネット利用の手引き

2000年(平成12年)4月11日 日経産業新聞掲載

 学生への各種の連絡、ゼミや研究、就職活動の支援のためにインターネット環境を整備する大学が増えている。今や学部の関係なくホームページの検索やメールの利用が学生生活に必須になっている。こうしたネットワーク利用のリテラシー(読み書きの能力)を授業で教えるとともに、利用マニュアルを制作している大学がある。

 立教大学は1999年4月より学内からも学外からもインターネットとイントラネットが使えるネットワーク環境として「V-Campus」を構築し、教職員と学生向けに利用ガイドブックを作成。この4月に改版し、第2版を発行した。 発行人である理学部の下浦亨助教授は「インターネットは社会的にももうすぐユニーバーサルサービスになる。電話のようにだれもが利用できるサービスの意味で、大学でいえば図書館で受けられるサービスだ。ネットワーク環境をユニバーサルサービスにするという観点から、それにふさわしいマニュアルが必要であると考えた」と発行の意図を語る。

 すべての学生にネットワーク環境の利用を知らせるためにも紙のマニュアルの配布は有効だ。加えて電子版の作成を最初から年頭においた点も時代にふさわしい。紙のマニュアルで基本的な情報を理解させて誘導し、その後の見てもらいたい情報をドキュメント化して配布している。現在、アドバンスドマニュアルは電子版のみで配布されている。さらにV-Campusでは自宅のパソコンからもダイヤルアップサービスによってイントラネットにアクセスできる環境を提供している。基本的な考え方や仕組みを理解し、他のシステムでも設定できるように留意されている。ネットワーク環境を使いこなすための知恵を伝えている点も注目される。

「利用することの意味、特にコミュニティーへの参加や形成のための心構え、考え方、予想されるトラブルについて一つの章をあてた。学生へのアカウント発行前に行う情報倫理講習会で利用している」と下浦助教授。
インターネット利用のハードルが低くなった今、どのように利用すべきかの指針をマニュアルで示すことは企業での利用でも同様に必要といえそうだ。