マニュアル作成 高齢者らを意識
2002年(平成14年)1月23日 日経産業新聞掲載
不況が続き、物が売れない時代だが、企業によっては商品づくりに「ユニバーサルデザイン」の考え方を取り入れ始めている。ユニバーサルデザインとは、誰にでも使いやすく、安全性が高い、高齢者や障害者をも利用者として配慮した製品デザインのコンセプトだ。
日本でも家電、化粧品や洗剤、衣料品メーカーなどが、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れた商品を発売している。例えば、楽な姿勢で使え、洗濯物が取り出しやすい乾燥洗濯機や、50代を標的にした使用感の心地よい基礎化粧品などで人気商品となっているものもある。
こうした商品の特徴として“わかりやすさ”も従来の製品に比べ改善されている。ユニバーサルデザインの考え方には、「使い方が容易に分かる、使い手に必要な情報が容易に分かる」ことも含まれる。商品のパッケージ表示や説明書にも、わかりやすさが求められているからだ。
今後は、商品そのものの変化に合わせた、より一層わかりやすさを改善し、使い手に配慮したマニュアルづくりが求められることだろう。従来はターゲットユーザーに合わせた内容、表現が求められていたが、このターゲットユーザーの幅が広くなり、変化してきているのだ。
たとえば、コピー機やファクシミリなどのOA機器の取扱説明書を書く際には、「中学生にも分かるように書く」ことが製作者の常識だったが、今後はむしろ50代、60代の利用者にわかりやすく、読みやすいことを意識することが必要になる。単に文字を大きくするといった表面的な工夫だけでなく、利用者の使い方を配慮した上での使い方や、より良く使うための情報提供を行なっていけるかどうかがポイントになるだろう。
使い手の気持ちや状況によりそったやさしいマニュアルが求められ、適切な対応がユーザーの気持ちと購買意欲をつかむのではないか。
