株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」2003

 

オンラインヘルプ、顧客の声も聞く

2003年(平成15年)11月19日 日経産業新聞掲載

 マイクロソフトの「オフィス」の最新版が10月24日に発売された。日ごろの仕事で使うソフトだけに、どのようなマニュアルが添付されているのか気になるところだ。パッケージを開けると、紙のマニュアルは160ページの「スタートガイド」のみが添付されている。内容は主にセットアップの方法についての説明で、冒頭に新機能の特徴が紹介されている。

 

 各アプリケーションソフトの使い方の説明は画面で見るオンラインマニュアルの役割となっている。ヘルプの呼び出し方は、「オフィスXP」と変わらないが、ヘルプ項目の並び方や階層などは、項目によって変わっている。

  使い慣れたソフトではおおよその見当を付けて探すのに慣れているため、項目の順番などが変わっているだけでも探しづらい印象を受ける。それならばと「ヘルプの使い方」を探したところ、「ワード2002」では「はじめに」という項目の下位階層に用意されていたが、「同2003」では「スタートアップと設定」の項目の下に移動しており、なかなか探すことができなかった。ヘルプの使い方は一番上の階層でも良いのではないだろうか。

  ヘルプで大きく変わっているのは、ウェブページとの連携機能が強化されていることだろう。また、各ヘルプの項目に「この情報は役に立ちましたか?」と質問があり、「はい」「いいえ」の2つのボタンが用意されているのも新しい点である。

 

 これは利用者の意見をインターネットを介して送信するシステムで、「はい」をクリックすると「フィードバックをお送りいただきありがとうございました」とのメッセージが表示される。「いいえ」をクリックした場合は、「情報が不足している」などいくつかの項目から選択し、かつ自分の意見を自由に記述で書いて、送信することができるようになっている。

  ヘルプを使いながら役立ったかどうかの意見をユーザーからフィードバックするとは、オンラインヘルプも変わってきたと感じる。送った意見がどれほど今後の情報提供に役立つかは疑問が残るが製品提供者とユーザーをつなぐ役割をマニュアルが担うという新しいスタイルを提示している。