「かんたんガイド」ブランド高める
2006年(平成18年)5月23日 日経産業新聞掲載
韓国サムスン電子の携帯オーディオプレーヤーを購入し、取扱説明書を読んだ。同社は昨年、米ビジネスウィーク社とインターブランド社が共同で調査した「世界のブランドトップ100」で20位となり、ブランド価値が急上昇している。
デジタルオーディオプレーヤー「YP-U1」のパッケージには製品のほかに「かんたんガイド」がCD-ROMと一緒に入っている。「かんたんガイド」は、名前のとおり商品確認、充電方法、ファイル変換するためのソフトウェアのインストール方法とその基本的な使い方などを記載している。詳しく知りたい場合はCD-ROMに収めたPDFファイル形式の取扱説明書を参照すればいい。
「かんたんガイド」は、必要最小限の内容が見やすくまとめている。「厚いマニュアルを読みたくない…」といったユーザーも抵抗はないだろう。タイトル部分にお客様専用ダイヤルのフリーダイヤルを表記したのも親切な配慮だ。問い合わせたい時に、どこに電話したら良いかを探す手間がかかることは多い。すぐに目に付く場所に書いてあれば、ユーザーにとって救いとなる。
広げたときにぱっと目に入るのが、「1 商品をご確認ください」「2 使用する前に必ず充電してください」といった見出しだ。必要な手順を見出しにし、文字を大きくしたり、網目をかけるなど目立つように工夫している。
携帯オーディオプレーヤーは手軽に購入できる機器ながら、ファイルを取り込む方法など、説明が必要な項目は多い。説明書のページも必然的に多くなる。サムスンのように必要最小限の部分を一覧できるガイドにし、より詳しい内容は電子媒体で提供すると割り切るのもひとつの方法だ。
ブランド力を高めるポイントには、製品の情報をうまくユーザーに伝える手法も含まれる。「かんたんガイド」はその役割を果たしていると言えるだろう。
