株式会社ハーティネス

コラム「マニュアルNOW」2008

 

製品説明 人材教育も課題

2008年(平成20年)9月9日 日経産業新聞掲載

 8月26、27の両日、東京・新宿の工学院大学でテクニカルコミュニケーションシンポジウム(TCシンポジウム)が開催された。取扱説明書など技術文書制作に携わる関係者を中心に参加者は1350人を超えた。

 「20回目を迎える今年は過去最多の参加者数となった」と主催するテクニカルコミュニケーター(TC)協会の三堀邦夫事務局長。「欧州の組織tekomから8人を招へい、韓国からも20人が参加するなど、国際色が豊かになったことも今年の特徴」と同氏。

  全体テーマは『「意匠×情報」テクニカルコミュニケーターも新しいステージへ』。製品に組み込まれた操作情報や、ウェブで提供される様々な製品に関する情報をユーザーがより良く活用していくための取り扱い情報のあり方を探るのが趣旨だ。

  企業が製品をグローバル展開していく状況下で、取り扱い情報を多言語化することが求められている。tekom関係者を含めて安全表記のあり方を考えるパネルディスカッションでは、安全規格に力を入れているドイツの事例などに熱心に聞き入っていた。

  製品を取り巻く環境変化や多様化するメディアに対応するために、人材教育やスキルマップ、キャリアパスなどに関するパネルディスカッションや発表にも多くの参加者が集まり、活発に質疑応答していたことも印象的だった。

  「紙の取扱説明書に限らず、さまざまな取り扱い情報が求められる今、どのようなスキルが求められ、どう人材育成すれば良いのか。企業は情報を集め、模索している。TC協会でも人材育成カリキュラムを見直し、検討している」と三堀氏は説明する。

  利用者が様々な情報にアクセスしたり、参加したりできるウェブの世界が急速に身近になる中、ユーザーにどのようなコンテンツを提供していくのか。TC関係者の真価が問われていると言えよう。