「組み込み系」が最優秀賞
2008年(平成20年)11月11日 日経産業新聞掲載
良くできたマニュアル・取扱説明書を応募作品から表彰する「日本マニュアルコンテスト2008」で、最優秀賞であるマニュアルオブザイヤーに日本ビクターの液晶テレビ「EXE」の『お助けガイド』が選ばれた。
コンテストを主催するテクニカルコミュニケーター(TC)協会評価技術研究専門委員会の徳田直樹委員長は、その理由をこう語る。「お助けガイドは今年創設された組み込み系のマニュアル部門で、部門の賞を受賞した。組み込み系とは、取説情報が製品に組み込まれ、画面などで表示するタイプ。ユーザーの利用状況に合わせて情報が表示され、自分で調べなくても、困ったときに必要な情報を得られる点が評価された」
同部門では他にDVDレコーダーなど多機能な製品の応募があったという。徳田氏は「組み込み系マニュアルでは、ユーザーが迷わなくて済む一方、用意されている情報を順に読むこともできる。どちらの読み方もできるのは、組み込み系ならでは。今後も表示装置を持つ機器では、組み込み系の活用が進むだろう」と予測する。
ウェブマニュアル部門では動画を活用し、動きによって説明することで理解しやすくした作品が受賞した。組み込み系と同様、ユーザーが利用状況を選ぶと、それに合った情報が表示されるように工夫されたものも受賞した。
一方、紙マニュアルの受賞作では、ユニバーサルデザインの視点が感じられるものが評価されたことが特徴的だったという。ハンディキャップを持つ人や高齢者はもちろん、すべての人にとって情報を理解しやすく、必要な情報にたどりつきやすいよう工夫する考え方がマニュアルにも反映されてきているのだ。利用者の状況を見極め、人に寄り添うマニュアルが登場し、評価されるようになってきたといえよう。
