図たくさん、情報は最小限
2009年(平成21年)4月28日 日経産業新聞掲載
値頃で持ち運びにも便利な小型ノートパソコンが人気だ。筆者も日本ヒューレット・パッカード(HP)の「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」を使っている。真っ赤な本体にシャクヤクの花をプリントした特別企画品だ。ほかのパソコンにない鮮やかな色合いが目を引くが、添付した取扱説明書も同じデザインで統一感を高めている。製品情報をどう提供しているか検証してみた。
箱を開けるとシート状の説明書が目に入る。本体の色に合わせた二つ折で、表面にはシャクヤクを印刷してある。梱包を開いて中身を確認するところから、電源を入れてモニター画面に従って初期設定をするところまでを図解している。作業の流れが一目で分かるところが良い。
右側で無線接続の設定方法のほか、印刷版ガイド、電子版ガイドなど詳細な情報をどこで入手したら良いかを示している。シート裏面には本体表面や表面の各種コネクターやスロットなどの呼び方を線を使って説明している。
ノートパソコンはメーカーや機種ごとにコネクターやランプなどの位置が違い、呼び方を説明するページは大事。このパソコンの取扱説明書はこうした情報を図解しており、実用性は高い。必要な情報に絞って最初に目に触れるよう箱に同封する。使い手に配慮した工夫といえよう。
もっとも、取扱説明書を作るコストは切りつめているようだ。印刷版ガイドは表紙こそシートと同じ色だが中身は三十六ページのモノクロで最小限の内容。説明文も英語の翻訳調。文章や言葉づかいに違和感を覚える部分もあった。
