横河電機、世界標準手法で制作
2012年(平成24年)1月10日 日経産業新聞掲載
横河電機が手掛ける石油精製や石油化学などのプラントの生産制御システム事業のグローバル化はますます進展している。制御システムの設置先はインドで、発注元のプラントメーカーは韓国といったケースもあるという。こうした背景のもと、同社はシステムマニュアルについて「DITA」と呼ばれる世界標準のドキュメント制作手法の採用に踏み切った。
その狙いについてシステム事業部ドキュメント開発グループ長の福山真一氏は「世界中の拠点でドキュメントの品質を標準化するため、DITAの採用を決めた」と語る。米IBMのドキュメント開発手法として始まったDITAは、オープン化されたアーキテクチャー(構造様式)として現在、世界中のグローバル企業で採用されている。
横河電機では2008年にシンガポールの拠点でDITA化の試行プロジェクトを開始。1年で約1000ページのマニュアルをDITAで作成し、メリットを実証した。09年末には日本の本社でもDITA採用の準備を進め、10年4月から移行し始めた。現在、同社の主力製品である生産制御システム「CENTUM」の膨大な電子マニュアルについても、DITAへ切替中だ。
DITAは文書のデータタイプを決めてトピック単位で執筆し、内容をコンテンツマネジメントシステムで管理する。「海外も含めた複数の拠点で分業できるよう、執筆ルールや翻訳ガイドなどガイド類の整備も重要になる」とドキュメント開発グループの針ヶ谷佳史氏は留意点を語る。
「英文にした時に違和感のない和文の書き方など、従来と異なるライティング技術養成にも力を入れている。読み手に違和感がない品質を確保していくよう、日本本社が拠点となり取り組みを進めていく」と福山氏。文章や言葉という文化に根ざしたドキュメント分野で、グローバールに通用するマニュアル作りに挑戦している。
